建物の宿命として、賃貸マンションや民間ビルも修繕工事は不可欠です。建物の寿命を延ばし、安全性を維持するためにも避けては通れません。民間ビルの場合には、オーナーさんの意思決定一つで実施可能ですから、分譲マンションのような合意形成を図るという面倒な手続きは存在しません。
しかし、その分、オーナーがメンテナンスに対する意識をしっかりと持ち、計画的に行っていくことが大切になります。特段苦情もなければついつい先延ばししてしまい、建物の劣化を速めてしまいます。
もちろん、賃貸マンションやテナントさんがいる賃貸ビルなどの場合には、商品として貸し出している訳ですから、その価値を保つ意識は高いのかも知れませんね。テナントや利用者の安心と快適な空間を提供するのはオーナーの務めです。
平素より定期的な修繕は行いながら、10~15年のうちには大規模修繕が必要になります。
大規模修繕では、一般的に外壁の修繕(ひび割れ補修、塗装の更新)、屋上防水工事、第2回目の大規模修繕からは設備関係(給排水設備、電気設備、エレベーター)などの補修・更新も対象となってきますので、これらは分譲マンションと同じです。最も、各部屋の内装工事などもオーナーが一括して進めなければなりません。